日本酒ケーキ 壱ノ壱ノ壱
パレスホテル東京
「パレスホテル東京」は、2012年に全面建て替えを経て新たにオープンしましたが、その前身となる「パレスホテル」は1961年開業という伝統を持っています。そんなホテルの新たな顔になるような手土産菓子をと、ペストリーシェフの窪田修己氏が試作を重ね、2015年5月に満を持して発売されたのがこちらのお菓子です。
ホテルオリジナルの純米吟醸酒「壱ノ壱ノ壱」と、新潟の銘酒「八海山」の酒粕をブレンドして焼き上げた日本酒ケーキは、桐箱に美しい熨斗紙のかかった見た目も上品で、さすが、東京を代表するホテルならではの格式が感じられます。お年賀のご挨拶品としてもぴったりですね。
ちなみに、「壱ノ壱ノ壱」という銘は、ホテルの住所が「千代田区丸の内1-1-1」であることから名付けられたもの。まさに、東京の中心地に位置することがわかります。
箱を開けると、まず、ふんわりと漂う日本酒の香り。花のようでもあり、フルーツが熟したようでもあり、何とも言えない芳醇な香りに、しばしうっとりと酔いしれたくなります。
少し細身で縦長のスタイリッシュな形ですが、全体の長さは27.5cmにもなるので、大勢が集まる時の手土産にも喜ばれます。
一見すると、カステラを思わせるシンプルで飾り気のないスタイルで、やや意外に思うかもしれませんが、使用している素材は一つ一つ厳選されたものばかり。健康的に育てられた鶏から生まれるブランド卵「太陽の輝き 彩卵」、純日本産の「和三盆糖」、フランスで伝統的製法による小規模生産を続けるイズィニー産 A.O.Pのバター、野辺山高原のジャージー牛乳など。これらの素材の持つ力が、日本酒と酒粕の風味をしっかりと受け止めながら、きめ細やかな生地の質感と、上品な甘さとを生み出しています。
和三盆をたっぷりと使っているからこその奥ゆかしい黄檗色も品があり、表面の香ばしい焼き色と合わせて、何とも心そそられる色彩。口にすると、しっかりとした弾力としっとり心地よい舌触りが感じられ、やがて、口の中に酒粕の香りがじんわりと広がっていきます。甘さのキレがよいのは、米から生まれた自然由来の甘みを持つ日本酒や酒粕を使っているからかもしれません。
日本の素材の魅力を生かしたいという思いのこもった菓子として、お菓子好きの方はもちろん、日本酒がお好きな方にも、海外の方にもぜひ召し上がっていただきたい逸品。
特別なお祝いの席にもお勧めです。
更新日:2016年01月06日
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