お取り寄せの達人のオススメ!
TOMOKOさん(家庭料理研究家)
うなぎともち米の相性に驚く!笹が爽やかに香るちまきセット

今年は6月から全国的に厳しい暑さが続き、早すぎる夏本番の到来と言った感じがします。記録的な猛暑の中で、ついつい冷たいものばかり口にしてしまいがちですが、日本の夏のスタミナ食と言えば、うなぎですよね!
私は縁があり10年以上前に長野県松本市によく通っていました。北アルプスの清々しく雄大な風景、キリッと澄んだ空気と清流 女鳥羽川、自然と調和した美しい街並みに深く魅了されたものです。
蕎麦や山賊焼きなど、土地の美味しいものにもたくさん出会いましたが、国宝 松本城近くにある老舗「桜家」の『うなぎの笹むし』もその一つ。
桜家は大正九年(1920年)創業のうなぎの蒲焼きと割烹を手掛ける歴史ある店。白壁の趣ある店構えで、観光客や地元の皆さんに愛されています。
こちらの名物が、今回ご紹介する「うなぎの笹むし」です。地元 安曇米のもち米にうなぎの蒲焼きを包み、笹の葉でくるりと巻いた蒸し物になります。日本料理の飯蒸(魚をご飯で包んで笹で蒸したもの)をヒントに、試行錯誤を繰り返して生まれたそうですよ。
食べてみると「もち米とうなぎってこんなに合うんだなぁ」というくらいもち米の粘りと蒲焼きの相性が良いんです。さらに笹で巻くことで、野趣あふれる爽やかな香りがご飯に移り、重くなりがちなうなぎのちまきを軽やかに仕上げてくれています。緑色の笹は見た目も涼しいですよね。
うなぎは蒸さない関西風の「地焼き」だそうで、身が締まったうなぎを炭火で一気に焼くことで余分な脂を抜きつつ、ふっくらと仕上げ、うま味をぎゅっと引き出しています。ちなみに笹(美鈴)は万葉集でもうたわれる信州の枕詞とのこと。土地とのゆかりが深い!
冷凍の個包装で届くので、軽く蒸して、笹も香りをふっくら立たせるのがお勧め(電子レンジも可です)。くるっと巻かれた笹をほどけば、きりたんぽ状のもち米が現われます。素朴な見た目なのに、中から秘伝のたれを纏った柔らかなうなぎが出てくるなんて、嬉しいサプライズですよね。
お取り寄せでは、この笹むしだけのセットもありますし、私のように少量ずつ食べたい人には、笹むしの約半分の量で作られた「お凌ぎ」サイズの詰め合わせもあります。今回ご紹介するセットには「八幡むし」という、うなぎに相性の良い牛蒡を合わせたものも含まれていますので、家族構成やライフスタイルに合わせてお選びくさい。
夏の冷凍庫にあると安心、バテていても作れるちょっと贅沢なスタミナご飯です。美しく壮大な北アルプスの山々を思い描きながら食べれば、少しだけ涼しい気分になれるかも(笑)。
TOMOKOさん(家庭料理研究家)
おとりよせネット開設時よりスタッフとして関わり、「お取り寄せの達人」などの連載を担当。平日は中堅サラリーマンとしてせっせと働く、週末限定の兼業料理研究家です!