お取り寄せの達人のオススメ!
嶋啓祐さん(フードビジネスデザイナー)
味わいの世界を変えるかも?! 沖縄生まれのオーガニックな新うま味調味料

普段何気なく使っている調味料の数々。塩、醤油、胡椒、マヨネーズ、挙げればきりがありません。下ごしらえから味付けまで素材を料理に変えるプロセスで、いまや調味料は必須といってもいいでしょう。
日本食の味を表現する重要な要素「うまみ」。うま味とは塩味の余韻の長さ、スープのコク、酸味を穏やかにやさしい味に変えるもの、と思えばいいでしょう。昆布や鰹で出汁を取ったりするのも手が掛かるため、ついつい便利なアミノ酸が加えられた人工的うま味調味料の力を借りて料理をしがちですよね。
そんな中、先日、宮崎県の牛肉を楽しむ食イベントに参加した時に見つけて「おおっ!」と思ったのが、今回ご紹介する極めてオーガニックな「うま藻」調味料なのです。
最初は「藻?」と思いましたが、生産者に聞くと沖縄のマングローブの森の中にある「藻」だそう。その藻を泡盛粕で育ててみると、驚くほどにうま味が豊富になったので「うま藻」と命名されました。さらに、うま味だけでなくサバの10倍以上のDHAを含むので、美味しさと栄養を自然のままに届けられます。もちろん、保存料などの添加物やアミノ酸等の調味料は使われていません。
沖縄に集まったスタートアップな若者たちによって開発された「うま藻」商品は次の通り、3つあります。
ひとつは「うま藻 だし醤油」。これは単純に醤油にうま藻とだし昆布や味醂を加えたまさにだし醤油。
スーパーに並ぶお刺身の味わいがより深くなるのにはびっくりでした。山葵調味料がいらないくらいの存在感を味わえます。卵かけご飯にかけるとやさしい醤油の香りがふわっと立ち上り、これまでの卵かけご飯醤油との「違い」を感じることでしょう。
ふたつめは「うま藻 醤油麹」です。上記の醤油調味料に米麹を加えて、肉料理にピタリと照準を合わせた調味料になっています。
脂身の多い牛肉をさっぱりとした味わいで流し、厚みのあるトンカツにはソースとはまた一味違う新鮮さを感じさせ、鶏むね肉のソテーにはうま味の掛け算が成り立つような味わいを運んできます。納豆に使っても旨味倍増!オリーブオイルとの相性が良く、赤身のローストビーフに「うま藻 醤油麹」を添えて香り立つオリーブオイルを少し垂らす、極上の肉料理の完成です。
そして最後に「うま藻(万能うま味パウダー)」。野菜炒めにかけると海の香りがほのかに漂い、みそ汁にひとつまみ振りかけると味わいの解像度が上がります。
サラダにはドレッシングを使わずに、塩とオリーブオイル、そして万能うま味パウダーひと振りで健康的なサラダが楽しめるでしょう。
DHAを豊富に含み、アミノ酸系調味料・保存料などの食品添加物不使用といったものはそう多くはありません。一般販売よりも先に、レストランや和食店に広まっていったのも頷けます。これは革命的な和風調味料に育つかもしれません。
大好きな沖縄からホンモノが生まれたことに、なによりも嬉しさを隠せません。品薄になる前にぜひお取り寄せをしてみてください。
嶋啓祐さん(フードビジネスデザイナー)
全国の食材や加工品をPRするフードビジネスデザイナー。自然、風土、生産者、素材、そして料理人とその先にいる顧客、食に関わるすべての方が幸せになるような「フードデザインによる地方創生」を仕事にしている。おとりよせの達人ほか、02年よりオールアバウトにてフレンチガイド、ぐるなびのippinキュレーターを務める。北海道出身。
[ウェブサイト] All About フレンチガイド