お取り寄せの達人のオススメ!

aiko*さん(お取り寄せ生活研究家)

なにこれ!初めての食感にびっくりする日本三大銘菓「越乃雪」

 越乃雪 16入

安政7年(1778年)創業、新潟の越乃雪本舗大和屋さんには思わず目を止めてしまうほど、おはじきや雪だるまの形のお菓子など、可愛い和菓子やスイーツがたくさんあり、少しずつですがいつか全商品を制覇するのではないかと思うほどのお気に入りなお取り寄せのお店の一つです。そして昨年お取り寄せしてびっくりしたのは、この「越乃雪」でした。

食いしん坊なので、子供の頃からたくさんの美味しいものや変わったものを食べてきたつもりでした。「知らない味」はまだまだ日本中にあるのだろうなと思っていましたが、50年近く生きてきて「知らない食感」がまだあったなんてと驚きました。

落雁はもちろん知っていましたが、そこまで深く考えずに口にしていました。日本の三大銘菓が全部落雁で、その一つがこの「越乃雪」だったことを知ったのはお取り寄せをした後でした。

箱を開けると綺麗に並んだ真っ白な四角い落雁がありますが、粉雪を敷き詰めたように見えてとても美しいです。そして本当に本当に取り扱い注意です。箱の中に敷かれている紙ごと持ち上げて、その中のひとつをそーっとそーっと。

口の中にぽいっと入れるのですが、持ち上げる際も力を入れると崩れてしまいます。特に指で持ち上げたりすると崩れるので、お箸とか、細いトングとかで角ではなく平面を挟むのがおすすめです。よくぞ、この形を保って新潟から私の家(横浜)まできてくれたとちょっと感動するくらいの繊細さです。

口の中に入れて噛んだ瞬間に崩れます。表現が正しいか分かりませんが、例えるなら、雪というより細かい砂を手に取ると指の間からサラサラと落ちていくあの感じです。もしくは砂時計の砂のような、こんな食感は初めてで本当に驚きました。

味は甘いんですけど、和三盆の優しい甘さとお米の味もして、サラサラと溶けていくので、また一つと手を伸ばしてしまいます。私の中にあった「落雁ってこんな感じ」というイメージと全然違っていて、いま思い出しても感動がよみがえります。

240年も変わらぬ「越乃雪」。あっという間に溶けるというより崩れて気づくと甘い余韻だけが残るというなんとも繊細で儚いお菓子ですが、日本人でよかったなあと思う出会いでした。

温かいお茶を用意して、ほっこり幸せな余韻を楽しむ……。まだ食べたことがないという方はぜひお取り寄せして召し上がってみて欲しいです。

aiko*さん(お取り寄せ生活研究家)

1974年兵庫県生まれ。料理研究家の母の影響で「食べる」楽しみや大切さを自然に学び、お取り寄せが生活の中に溶け込んだ環境で育ち、20歳過ぎから自分でもお取り寄せ生活を開始。結婚後は横浜で、毎日のようにお取り寄せを楽しむ日々。自分が感じた「美味しい」、お取り寄せ生活の楽しさをひとりでも多くの友人たちに伝えたい、一緒に共有したい、という思いで、ブログ・雑誌・ラジオ・セミナーなどで活動中。

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