お取り寄せの達人のオススメ!
早乙女孝子さん(薬膳料理研究家)
白桃×ネクタリン! 長野県のご当地果物「ワッサー」
SNSやWebマガジン、グルメ雑誌やテレビ番組。その土地に行かなければ知らなかったはずの知る人ぞ知るような美味しいものの情報は、家にいながらにして簡単に手に入ります。
旅行プランの下調べをするにはとても参考になるけれど、それだけで旅のプランを組み立ててしまうと、ただ知識をなぞっているだけのようなギュウギュウ詰めの旅になってしまいがち。なので、旅先ではプランをベースにしつつ、何かあるかも!という自分のアンテナを信じて動くようにしています。
今回ご紹介する「ワッサー」は、まさに旅行中偶然みつけたご当地果物です。
「果物で何が好きですか?」と聞かれると、迷いなく「桃!」と答える私。親戚が住む長野へ夏に訪れるたびに楽しみにしていたのが、名産地ならではの桃を見つけること。
ジューシーな果肉の「川中島白鳳」、甘みが際だつ「なつっこ」、果汁たっぷりの「たまき」、外れのない美味しさの「川中島白桃」などなど。時期によって食べられる種類が異なるので、食べ比べをするのがとても楽しいんです。
ある夏、直売所の桃コーナーのすみっこに桃より小ぶりでまん丸に近い形の「ワッサー」という果物を見つけました。
はじめて見る不思議な名前に惹かれて迷わず購入。家に帰ってから冷蔵庫で冷やし、ちょうどよい頃合いまで待ちます。
ナイフで慎重に皮をむくとネクタリンのようなオレンジがかった果肉が登場。桃よりかためで弾力のある果肉を噛むと、ほどよい甘味と酸味のジューシーな風味が口いっぱいに広がり、あっという間にペロリと食べてしまいました。
調べてみると、ワッサーは長野県須坂市で偶然うまれた白桃とネクタリンの自然交配種で、長野県でしかみられない珍しい品種とのこと。
冷やしてそのまま食べでもおいしいですが、私はチーズと合わせていただくことが多いです。モッツァレラとワッサーのサラダ、マスカルポーネとワッサーのサンドウィッチ。崩れにくい果肉でアレンジしやすいので、ぜひオリジナルの楽しみ方を見つけてみてください!
早乙女孝子さん(薬膳料理研究家)
栃木県出身。自身の体調不良をきっかけに東洋医学と出会い、北京中医薬大学日本校で薬膳を学び、国際中医薬膳師に。「薬食同源」の本場中国に留学し薬膳やベジタリアン中国料理等を習得。帰国後、広告・雑誌・ラジオを中心に薬膳料理や健康&美容アドバイスを行う。身近な食材を利用した「毎日食べたい薬膳料理」が好評で、著書『冷え知らずのしょうがレシピ』(PHP研究所)等がある。
[ウェブサイト] まいにち、薬膳料理生活「漢方の知恵を毎日の食卓に いつもの食材効能&レシピ帖」