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市川歩美さん(ショコラコーディネーター・チョコレートジャーナリスト)
注目!沖縄のチョコレート「オキナワカカオ」を体験して
沖縄生まれのチョコレートがあるんです。沖縄本島の北部、やんばると呼ばれるエリアにあるOKINAWA CACAO FACTORYという工場で作られるチョコレート。初めて味わったときから、とても気に入っています。
美しい自然に囲まれ、独自の文化が宿る沖縄県。「オキナワカカオ」は、沖縄県内でカカオ豆から手がけるビーントゥバーチョコレートブランドです。
はじまりは2016年。創業者は川合径さん。カカオ豆からチョコレートの製造、流通までを、一貫して行なっています。
オキナワカカオのチョコレートの特徴は、沖縄ならではの素材が使われていること。今回紹介するチョコレートも、沖縄県外の人にとっては興味深く、新しい発見があるはずです。
「沖縄チョコレート4種セット」のうち、まずは「カラキ」。カラキはシナモンの一種で「オキナワニッケイ」とも呼ばれます。沖縄の北部に自生し、現地では葉をお茶にしたり、幹や根は泡盛漬けなどにされるとか。沖縄独特のシナモンの香りをチョコレートから感じてください。
「シークヮーサー」は沖縄の柑橘です。 沖縄へ旅行したときにジュースを飲んだ、という方も多いことでしょう。きりっとした独特の酸味があって爽やか。このチョコレートには、農薬を使わないで育てたシークヮーサーが使われています。
「月桃」 は沖縄に育つショウガ科の植物で、生姜のような風味です。畑に自生するきれいな葉をつみとり、熟した実とともに乾燥・粉末にしたものをカカオとあわせてチョコレートが作られます。月桃の香りは、沖縄の方には「ムーチー」と呼ばれるお餅に使われ、馴染み深いものだそうです。
最後の「まるた」は、地元「やんばる酒造」の泡盛の銘柄。「まるた」の華やかな香りがカカオとしっかり調和。このチョコレートはカカオ豆の粒子が少し大きめで、泡盛の力強い風味をチョコレートとマリアージュさせるための工夫がされています。
オンラインで1枚ずつ購入もできますが、やはり4枚セットがおすすめ。カラキ、シークヮーサー、月桃、泡盛まるたを、それぞれ味わうことで、沖縄の豊かさを感じられると思うからです。ごく薄いプレート状の板チョコレートは、繊細な風味を生かしています。
生産者とのつながりを大切にし、原料料をダイレクトに仕入れ、沖縄素材のよさを引き出すことを大切にしているブランド。一口味わうごとに、沖縄の恵みを感じ、あたたかな気持ちになります。
市川歩美さん(ショコラコーディネーター・チョコレートジャーナリスト)
大学卒業後民間放送局に入社、ディレクターとして多数の番組を企画・制作。ショコラ愛好家歴は25年以上で、現在はチョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターとして雑誌、ラジオ、TV、情報サイトなどで活躍。東洋経済オンライン執筆者、オールアバウトのチョコレートガイドもつとめる。チョコレート情報サイト「The Chocolate Journal」を主催。
[ウェブサイト] Chocolat Lover's Net*The Chocolate Journal