お取り寄せの達人のオススメ!
白木あきこさん(ウェルネスフードクリエーター)
ほおばる楽しさ、シンプルな美しさ!やさしい甘みと食感の富山銘菓
卵・砂糖・寒天―たった三つの材料で作られる「月世界」は、自然な温かみのある白色が美しいお干菓子です。私はマカロンやマシュマロといったメレンゲ菓子が大好きなのですが、この月世界はまるで「和風メレンゲ菓子」! ほんのり感じるたまごの優しい風味と上質な甘み、そしてなんといってもその厚みが特徴です。
菓子ようじで切ることも手で割ることもできません。手に持ってほおばるように食べるしかない素朴さが日常楽しむにもぴったりで、わが家では「常備しているお菓子」のひとつです。歯ごたえはあるのにそっと口溶けていく不思議な感じがたまりません。
私はお薄か濃いめの緑茶と合わせることが多く、夫はコーヒーと合わせるのが好きだといいます。卵を使った菓子の中では焼きメレンゲに近いのですが、寒天が入っているために口溶けていくときにかすかなとろみも感じられます。和紙に包まれた正方形の包みは高級感があり、一包に二つ入っているため「二度味わえる」のも小さな喜びです。
「暁の空に浮かぶ淡い月影」に似ていることから「月世界」と名付けた、と公式サイトにあります。色合いといい、風合いといいこの上品な和菓子にぴったりの銘と思います。日持ちすること、持ち運びしやすく個包装であること、どなたにも食べやすい形状であること、合わせる飲みものや食べ方によって和洋どちらでも楽しめることから手みやげにもおすすめです。
ただ、重いものを乗せたり強い力を加えたりすると割れてしまうので気を付けましょう。私は逆に粗く砕いて、ホームパーティでお出しするデザートのトッピングにすることもあります。これ何?とみなさん驚かれるんですよ。春は人が集まることの多い季節。おもてなしにも便利です。
訪れたい場所も、食べてみたいものもたくさんあるのに、富山には未だ訪れたことがありません。初めて味わってからもう何十年にもなるでしょうか。ずっと愛し続けてきた「月世界」を作る「月世界本舗」さんの本店はいつか訪ねてみたいと思っていました。年明けの能登半島地震―北陸復興を願って、今年は必ず旅に出るつもりです。
白木あきこさん(ウェルネスフードクリエーター)
2000年に立ち上げたグルメサイトを2020年春「美食道.com」にリニューアル。分子栄養学、ローフード、認知症予防等を学び、新たに「ウェルネスフーズラボ」「認知症予防食.com」を立ち上げる。安全な美味にこだわり、美と健康のためのウェルネスフード研究と食レッスンを行っている。
[ウェブサイト] 美食道.com