お取り寄せの達人のオススメ!
嶋啓祐さん(フードビジネスデザイナー)
原木椎茸栽培発祥の地が生む究極のカレーとハンバーグがこれだっ!
宮崎県の内陸側北部に位置する諸塚村。人口1400人の小さな村を知る人はほとんどいないかもしれません。温泉もなく、居酒屋もなく、ましてやホテルもありません。そんな村で夏を過ごした私が目にしたのは、これまで食べたことのない旨みがある椎茸と豊かな村人の暮らしぶりでした。
大きなメディアでは取り上げられることはありませんが、国際的森林認証FSCを取得し、高千穂郷の一つとして世界農業遺産の認定も受けています。古くは1907年の文献では椎茸栽培発祥の地と記載も。一言でいうとずっと以前より、当たり前のようにSDGsに取り組んできた村でもあるのですね。
森林のほとんどは個人所有で村が厳格に管理しており、木材の乱伐や水源の外販などが起きない仕組みを作り上げてきたことは今の時代、特筆すべきことのような気もします。
それは山を見れば一目瞭然。まるでモザイクのように美しく見えるのは森と人間が一体になって作り上げているからにほかなりません。
その村の産品の中心は、豊かな森とクヌギの樹から生まれた原木椎茸とその加工品。オンライン販売サイトをみると、どれもがセンスよく並んでおり、いわゆるベタなイメージとは明らかに違います。村で採れるものを6つの加工グループで、それぞれの特徴を活かして製造されています。
今回ご紹介するカレーとハンバーグのセットは、今年2022年にリリースされた新商品です(ちなみに宮崎では椎茸のことを“なば”と言います)。
まずはNABAバターチキンカレーからいきましょう。
温めて封を開けた瞬間のスパイシーな香りが、盛り付けた時にはやさしい香りに変化。ルーを一口含むとさっぱりとしたトマトの酸味と、その奥から椎茸出汁の旨みがじわっと広がってきます。
決して辛くはありません。出汁をベースにした「旨み」を強調し、スパイスから来るアタックの強さと、出汁による後味の深さを実現した商品だと思います。
次にNABAハンバーグ、アンチョビソース掛け。椎茸を細かく刻んで合挽肉と柔らかく合わせた、ヘルシー感あるハンバーグに仕上がっています。
アンチョビソースの塩加減がちょうど良く、ハンバーグの旨みを引き立てるように寄り添います。そしてごはんやパンもすすむことでしょう。
いずれもクレジットを見てのとおり、化学調味料は含まれていません。いわゆるご当地カレーというものの中では素材のクオリティ、飽きのこない味わいのバランスからみて、保存の効くお取り寄せ品としては最高クラスのものだと思います。
7月末から9月までこの村のポツンと一軒家で暮らしてみて、ホンモノはいつも隠れているなあ、と。こうしたものを広く知ってほしいなあと思います。
簡単なおひとりごはんのお供としては、とても満足度高くなると思います(私自身そうしてます)。そして親しい友人へのギフトとしてもおススメです。NABAカレーとNABAハンバーグセットは喜ばれること間違いなし!
※ポスト投函型常温簡易発送のため、商品に送料が含まれています。こうしたちょっとした工夫も少しうれしいです。
嶋啓祐さん(フードビジネスデザイナー)
全国の食材や加工品をPRするフードビジネスデザイナー。自然、風土、生産者、素材、そして料理人とその先にいる顧客、食に関わるすべての方が幸せになるような「フードデザインによる地方創生」を仕事にしている。おとりよせの達人ほか、02年よりオールアバウトにてフレンチガイド、ぐるなびのippinキュレーターを務める。北海道出身。
[ウェブサイト] All About フレンチガイド