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滝村雅晴さん(料理研究家・株式会社ビストロパパ 代表取締役)

カツオと塩100%。西伊豆に残る伝統の「塩鰹」から生まれた調味料

 ふりかける潮鰹

学生時代、バイクで全国を回った。その時、伊豆の海の綺麗さに感動したことがきかっけで、夏休みにバイトをし、貯めたお金で温泉巡りをした。

あれから30年近くたった今、仕事で伊豆に訪れることになった。また、あの海が見られる。

当時とは違い、今回はバイクではなく、新幹線で三島まで。乗り換えて修善寺に。そこからバスで1時間30分。久しぶりに訪れた伊豆は、夕陽の町「西伊豆町」だ。

旅の目的は、カツオ節の起源ともいわれる「潮鰹」の製造現場への取材。西伊豆の田子では、縄文時代からカツオ漁が行われていた。1300年以上も昔の時代から、カツオ節の製造が行われていたとか。

「潮鰹」は、カツオを丸ごと塩に漬けこみ、乾燥させて作られるカツオの乾干し塩蔵品だ。生産者は、田子にあるカネサ鰹節商店。その日は、解凍した丸のカツオの頭を切り落とし、さばいて網籠に入れ、茹でる作業が行われていた。

創業1882年のカネサ鰹節商店。5代目店主の芹沢さんに、潮鰹を料理の食材として活用する食べ方を教えてもらう。

地元で潮鰹は正月の神棚に供えられる保存食。そのまま炙って食べると塩辛い。だから、そのまま食べるのではなく、調味料として活用するのがいい。炊き立てのごはんにかけたり、お茶漬けにしたり。小さく刻んでごはんと炒めれば絶品チャーハンに。

そんな、潮鰹そのものを粉末にした調味料がカツオ風味満載の「ふりかける潮鰹」だ。潮鰹が手軽に料理に活用できる。炊き立てごはんに振りかけて作るおにぎりは絶品。唐揚げや天ぷらなどの揚げ物に、パラりとかけてもいい。豆腐、炒飯からパスタまで、パパっとかけるだけでカツオのうま味が加わり、絶妙な味になる

20代のころの旅の思い出は、バイクを乗りながら見た景色だった。それが今では、地元の人の仕事や生活とともに生まれる味や香りになった。カツオ節を味わうたびに、西伊豆を思い出す。次は家族で夕陽を見に行こう。

滝村雅晴さん(料理研究家・株式会社ビストロパパ 代表取締役)

料理を通して、家族の食育・共食と健康作り、ワークライフバランス、男性や父親の家事参画を推進する料理研究家。NHK「あさイチ」「きょうの料理」、日テレ「3分クッキング」等出演。毎週末YouTube「ビストロパパCHANNEL」にて料理教室ライブ配信中。ブログ「ビストロパパ~トモショクのススメ~」は16年以上連続更新中。

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