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菅井かおるさん(食と暮らしを楽しむ!「美食手帖」主宰)

とろける食感に魅せられた、尾瀬片品村の希少大豆と湧き水のお豆腐

 おぜセット

先日、梅雨の合間の涼を求めて、2泊3日で奥日光へ行ってきました。東京から行くには、東北自動車道経由のほうが近いのですが、群馬県川場村の道の駅に寄りたかったので、関越自動車道で行きました。

川場村からは、「夏が来れば思い出す〜」の歌い出しで始まる名曲を頭の中で繰り返しながら、国道120号で日光方面を目指しました。片品村役場や道の駅尾瀬かたしな等の施設が集まる片品村の中心地を過ぎると、尾瀬国立公園の玄関口になる、水芭蕉を模した形の尾瀬大橋が見えました。

いくつかの施設で尾瀬周辺の観光パンフレットをもらったので、宿泊先でのんびり見ていたら、一枚のはがきサイズのパンフレットが目に留まりました。躍動感のある筆文字で「万里姫どうふ」と書かれていました。すぐに「あ、明日行ってみよう」と決めました。

国道120号を片品中学校方面へ向かって脇道に入ると、「尾瀬万里姫どうふ」さんの店舗が現れます。道の駅尾瀬かたしなから、車で1分ほどの距離です。

創作料理店「味創り 雪月花」の店主さんが、惜しまれつつ閉店した地元豆腐店の志を受け継いで始められたお店だそうです。地元の方々の努力で、大切な食文化が守られているのですね。

お豆腐は、片品村の希少な地大豆「大白大豆」と、平成の名水百選に選ばれた片品村の湧き水を使用。片品村でしか育たない大豆と片品村に湧き出るお水でつくられる、片品村だけのお豆腐です。

お豆腐はざると揚げの2種類があり、それぞれ3種類のフレーバー(プレーン、枝豆、ゆず)がありました。

ふんわり盛られたざる豆腐にもワクワクしたのですが、それ以上にときめいたのが、ざる豆腐を丸ごとそのままきつね色に揚げた揚げ豆腐。大きくてふるふるで、今まで見たことのないビジュアル。そんな万理姫豆腐の揚げ豆腐を購入して帰宅しました。

電子レンジで1分ほど加熱後、アルミホイルにのせて表面がフツフツするまで焼くと、表面の香ばしさが増して、中はふわふわでみずみずしいままでした。

半分は、おろししょうがと小ねぎ、だし醤油でシンプルにいただきました。大豆の強い甘みと深いコク、クリーミーな舌ざわりが引き立ちました。残り半分には、ミートソースとチーズとパセリをのせました。お子さんも喜びそうな、ボリューミーな一品になりました。

大根や山芋のすりおろし、とろみのあるつゆなどをかけてもおいしそうです。青じそやみょうがを添えれば、ぐんと夏らしくなりそうですね。

「おぜセット」には、この揚げ豆腐の他に、万理姫ざる豆腐、枝豆ざる豆腐、ゆずざる豆腐が入っています。どれも一度食べると、万里姫どうふの味わいに魅せられてしまう人が多いそう。もれなく私もそのひとりになりました。

菅井かおるさん(食と暮らしを楽しむ!「美食手帖」主宰)

埼玉県出身東京都在住、高校生と中学生のママ。大学在学中より華道・池坊(師範免許取得)、茶道・裏千家を学ぶ。金融機関退社後ジャパンホームベーキングスクール、辻クッキングスクール、長沼静きもの学院等で学ぶ。数年前にプリザーブドフラワー&生花アレンジメントのディプロマを取得。「食を楽しむことが生活を楽しむことにつながる」がモットー。調理師免許を持つ母の影響もあり、歳を重ねるごとに食への執着は増すばかり…

[ウェブサイト] 美食手帖
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