お取り寄せの達人のオススメ!
市川歩美さん(ショコラコーディネーター・チョコレートジャーナリスト)
麦チョコの生みの親・レーマンの元祖麦チョコ「ムーギーチョコ」を味わって!
「麦チョコ」。この言葉に心なごむのは、あなたが日本人である証拠。ドライフルーツやナッツのチョコレートコーティングは、いくらでも海外にあれど、ポン菓子のチョコレートコーティングは日本ならでは。「麦チョコ」は、日本ショコラ界のポップカルチャー、心のホームタウンといえるでしょう。
ところで。ポン菓子ときいて懐かしさを感じたあなたは、一定年齢以上の方(笑)。ピンと来ない方に説明すると、ポン菓子とは、お米などの穀物を火にかけて圧力を掛けた後、一気に減圧してぽん、と膨らませたお菓子のことです。「麦チョコ」は、小麦をパフ状に膨らませた粒にチョコレートをコーティングした、日本生まれのお菓子。
そんなわけで、今回私がご紹介したいのは、1961年、日本で最初に生まれた元祖麦チョコ、レーマンの「ムーギチョコレート」です。
1948年創業のレーマン製菓が、チョコレートを手掛けたのは昭和20年代後半。当時はチョコレートは高級なお菓子でした。ある時。社内担当者が、子どもたちに人気だったポン菓子の技術で色々なものをポン菓子にしてチョコレートをかけてみてはと思い立ち、実行したところ、香ばしさ、歯触り、手軽さにおいて、麦がベストだったそうです。そんなアイディアから誕生した麦チョコは、たちまち人気を集め、56年経った今も「これでなくては」というファンが多い人気商品です。私も子どもの頃によく食べたので、実は未だに麦チョコ好き。手のひらにのせて、ぱくっ!とほおばるとき、笑顔になるのは何でしょうね~、安心するとはこのことです。
1961年に生まれた元祖「ムーギチョコレート」に続き、時代の嗜好にあわせて2014年にはカカオ分の高い「ムーギチョコレート カカオ60」が登場しました。最近私はこれが好き。ビターすぎずちょうどよいです。ビターなカカオの風味に香ばしさがマッチ、そのままでももちろん、熱いお茶にも、グラスでいただく冷たいお酒にも合うのです。
「ムーギチョコレート」というユニークな名前は、他社商品との差別化をはかり、お客さまに親しみを持ってもらうためにつけられたもの。小麦パフをしけらせず、サクっと仕上げるための独自製法を守り続け、艶を出すための製法にも強いこだわりがあるそう。さくさくとツヤツヤがレーマンの自慢です。
お子さまからご年配の方まで、男女問わず愛され続ける存在感は、まさに日本のポップカルチャー。軽いのでまとめて買って、海外へのお土産にも良いです。元祖も60%もオンラインで買えますので両方ためしてくださいね。夏場に通常のチョコレートよりも溶けにくく(直射日光を避けて28度以下で保管)、お味もすっきり。夏チョコにもぜひどうぞ。
市川歩美さん(ショコラコーディネーター・チョコレートジャーナリスト)
大学卒業後民間放送局に入社、ディレクターとして多数の番組を企画・制作。ショコラ愛好家歴は25年以上で、現在はチョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターとして雑誌、ラジオ、TV、情報サイトなどで活躍。東洋経済オンライン執筆者、オールアバウトのチョコレートガイドもつとめる。チョコレート情報サイト「The Chocolate Journal」を主催。
[ウェブサイト] Chocolat Lover's Net*The Chocolate Journal