お取り寄せの達人のオススメ!
岩住ゆうこさん(株式会社Her Style 代表)
むぎゅっコリッの食感と濃厚な旨味!岡山の津山で愛される、味わい深い「そずり肉」

岡山県津山市の「そずり鍋」をご存知でしょうか。津山の長い牛肉文化に根ざした郷土料理で、一家団欒の食卓を温かく彩る逸品です。私はテレビ番組で郷土鍋の特集を見て知りました。
数々の郷土鍋を紹介されていた中で、一番興味を持ったのが「そずり鍋」。その主役は、牛の骨やスジから丁寧にそぎ落とした「そずり肉」。テレビで見て、すぐにそずり肉を検索してお取り寄せをしてみました。
津山の方言で「削る」を意味する「そずる」に由来するこの食材は、一頭からわずか2kgしか取れない希少なもの。赤身とスジが織りなす、むぎゅっ、こりっとした噛み応えのある独特の食感で、骨周りの部位ならではの濃厚な旨味と深い味わいはクセになるほど。
脂の甘みはしっかりしていながら、後味は驚くほど軽やか。煮込むとその旨味がスープに溶け出し、黄金色の出汁に奥行きを与えます。栄養面でもタンパク質や鉄分が豊富で、健康を気遣う方にもおすすめです。
そんなそずり肉を使った「そずり鍋」の調理はシンプルで、どなたでも簡単に本場の味を再現できます。そずり肉を小さめにカットし、白菜、ごぼう、ニラ、きのこ、豆腐などと一緒に、醤油ベースの甘辛い出汁で煮込みます。
かつおや昆布の出汁にそずり肉の旨味が溶け合い、野菜に染み込むことで、滋味深い味わいに。煮込むほどに肉はほろほろと柔らかくなり、濃厚ながらさっぱりしたスープは、色の濃い見た目とは裏腹に、驚くほど軽やかな後味です。締めのうどんやそばは、そずり肉の旨味が凝縮したスープを余すことなく味わえます。
津山では「作州津山なべまつり」が開催されるほど鍋ものは人気で、中でもそずり鍋は地域の名物として目玉になっています。そずり鍋は、津山の牛肉文化と先人の知恵が詰まった、SDGsにも通じる無駄のない料理です。そずり肉の贅沢な味わいが堪能できて、ヘルシーで満足感のある「そずり鍋」、ぜひ一度お試しください。
岩住ゆうこさん(株式会社Her Style 代表)
美味しいものが大好きで、ブログやネットで活動する傍ら、芦屋にて、カップケーキと焼き菓子のお店 「petit bisou 芦屋」をオープン。
現在は、不動産のお仕事をメインにしつつ、次女と一緒に、ホームページ制作会社「Her Style」を立ち上げ、活動中。関西・東京行ったり来たりしています。