お取り寄せの達人のオススメ!
小笠原由貴さん(チーズライター・パン教室「ラ・ナチュール」主宰)
山地酪農、ブラウンスイス牛のミルク。日本が誇る世界レベルのチーズたち!
畜舎を設けず、一年を通して家畜をを山に放し、家畜と共に山を拓いていく山地酪農。山間部が多く四季のある日本の風土に寄り添う手法でありながらも、数少ない酪農スタイルですが、牛や山羊を飼ってそれを実践し、チーズを作っているのが、広島県北部に位置する、三良坂フロマージュさんです。
三良坂フロマージュの牛たちは、山の斜面を力強く歩くので とっても健脚。また、山に生える季節の草花、そして主の松原さんが丹精込めて育てた牧草をたっぷりと食べているので、健康で長生き。松原さんを見つけると集まってくる彼女たちの穏やかな表情からも、可愛がられ、幸せに暮らしている様子が伺えます。
今回ご紹介する、三良坂フロマージュさんの 「牛のチーズ Bセット」は、そんな健やかな牛たちのミルクを主に使った、まずは試していただきたい基本セット。
フレッシュチーズを中心に、三良坂フロマージュさんのシグニチャーでもある「フロマージュ・ド・みらさか」も入っているので、チーズを食べなれない方はもちろん、ツウな方にもご満足いただける内容です。
セット内容は、フロマージュ・ブラン、リコッタ、モッツァレラ、スカモルツァ、そして「フロマージュ・ド・みらさか」の5種類。
フロマージュ・ブランやリコッタは、ミルクの美味しさをシンプルに堪能できるので、そのままはもちろん、蜂蜜やフルーツと合わせるのがおすすめ。
ミルク感たっぷりなモッツァレラは味もしっかりと決まっているので、手で割いてそのまま食べるだけでも悶絶。もちろん、塩胡椒とオリーブオイルをかけても美味ですし、ピザやサラダに使っても。
燻製されたスカモルツァは、1cm厚さに輪切りにして、テフロンのフライパンで焼くステーキが美味。美味しくて、1個なんかぺろっと食べられちゃいます。
そして、酵母の力を借りて熟成させ、柏の葉で包んだ「フロマージュ・ド・みらさか」は、若いうちはちょっと酸味があって締まっていてこっくり。熟成が進むとトロリと柔らかく、旨味・風味も増してくるので、お酒が飲みたくなる美味しさです。
実は「フロマージュ・ド・みらさか」は、数々の国際チーズコンクールで何度も金賞等を獲得している、世界トップレベルの逸品。海外のチーズ専門誌の表紙を飾ったこともあるほど、世界的に認められているのです。そんなチーズを入手できるだけで、あぁ、日本に住んでいてヨカッタ!と感謝したくなるほど大好きなチーズです。
乳を絞れる季節が限られている山羊のチーズとは違って、牛のチーズは通年販売されているのも嬉しいところ(三良坂フロマージュさんの山羊チーズもまた、世界レベルのものがいくつもありますが、そちらはまた別の機会に……)。
日本を代表するチーズ工房のチーズを是非お試しください。
小笠原由貴さん(チーズライター・パン教室「ラ・ナチュール」主宰)
旅行会社勤務を経て渡米。ナパバレーやバークレーでの料理修行を通し、地産地消、オーガニック、素材を活かした料理を知る。帰国後、レストランやチーズ専門店で働いた後、パン教室をオープン。Simple & Natural をモットーとするレシピに質の良い食材は欠かせず、美味しいものを求めて、お取り寄せするのはもちろん、国内外の生産者を実際に訪ねている。また、チーズセミナーの講師を務めたり、All About等の媒体でチーズについての記事を執筆。最近では、スウェーデンMATEUS社の食器を販売する“La Table”も運営。
[ウェブサイト] パン教室“la nature”All About チーズガイド
l'Atelier de Nature(ラトリエ ド ナチュール)
酪農ビストロのとろけるチーズレシピ