お取り寄せの達人のオススメ!
磯崎舞さん(スイーツプロデューサー)
金箔がキラリと光る!甘味が強い五郎島金時で作るスイートポテト
秋の味覚といったら外せないお芋のスイーツ。特に焼き菓子はお芋と相性がよく、ほくほくした食感や甘さが引き立てられ、“食欲の秋”を満たしてくれます。
「五郎島金時って知ってる?地元で長年愛されているお芋のお菓子と言ったらこれ!」と、石川県に住む友人が教えてくれたのが「スイーツガーデンマルフジ」の「いもほり長者」でした。
五郎島金時は石川県が誇る加賀野菜の代表格で、甘味が強いさつまいもの一種。そのおいしさを余すことなくスイートポテトに仕立てたのが「いもほり長者」です。
手がけるのは、石川県小松市に1955年に創業した菓子店「スイーツガーデンマルフジ」。現在3代目を担うのが越栄兄弟です。兄の純平さんはシェフパティシエとしてケーキや焼き菓子を、弟の亮弥さんはショコラティエとしてチョコレートやジェラートを担当しています。
2022年11月にリニューアルオープンを果たし、広い敷地内にカフェ&ジェラートショップやショコラトリー……と6つのエリアを設け、「まるでスイーツのテーマパークのよう!」と県外から訪れる客も多く注目を浴びています。
なかでも一番人気の?「いもほり長者」は、先代から受け継いだレシピで作られるロングセラー商品で、年間約9万個以上も売れるそう。
五郎島金時をじっくり蒸してから丁寧に裏ごしし、バター、卵黄、生乳を加えます。そして、ゆっくり練って火力の加減に気をつけながら炊き上げることで、しっとりなめらかな口当たりに。ほくほくとお芋のやさしい風味がまっすぐ伝わってきて、たったひと口で心奪われてしまいました。
土台に敷いたパイはパリパリとした食感で、その食感のコントラストも美味しさの一つ。まさに子供から大人まで大好きな味わいで、人気なのも納得です。
金沢に伝わる民話「芋掘り藤五郎」の伝説を表現しているのも面白いポイント。貧乏な藤五郎が掘った芋を泉で洗ったら砂金が現われて大金持ちになったというストーリーから、流れるように絞ったスイートポテトを泉の波紋、中央でキラリと輝く金箔を砂金に見立てています。
そんな話も添えて、贈り物や手土産に渡したら会話も弾みそうですね。お芋の味わいを存分に引き出した焼き菓子を、秋のティータイムのお供にどうぞ。