お取り寄せの達人のオススメ!
下井美奈子さん(スイーツコーディネーター)
くちどけが違う!400年続く製法で作られた吉野本葛を贅沢に使った本物の葛もち
「葛餅」といっても、馬鈴薯でんぷんを原料として作られているものも出回る今、江戸時代から続く製法で作られた、奈良の吉野本葛を原料にした「吉野本葛もち」は、他のものとは全くまったく違うと言ってよいほど、口の中でスッと溶けていくような滑らかなくちどけが魅力です。
奈良「黒川本家」の「吉野本葛」は、伝統的な和菓子や懐石料理には欠かせない貴重な原料。1615(元和元)年の創業当時から約400年、ほぼ変わらぬ製法で作られています。
「吉野本葛」は奈良で寒い冬に採れる葛の根が原料で、春の芽吹きのために根に蓄えた栄養を、ありがたくいただきます。
葛の根を細かく砕き、冷たい井戸水で何度もさらし、攪拌し、沈殿したものを取り出します。この攪拌→沈殿→水の入れ替えの作業を10日間で5~6回ほど繰り返し、木桶でひたすら清めていき、不純物を取り除いた真っ白なでんぷん質を約3か月間自然乾燥したものが、本葛粉です。熱を加えることなく手間暇かけて、手作業で仕上げていきます。
もともと漢方の薬効成分を含む葛粉は、体を温めてくれたり血行をよくしてくれます(葛根湯の成分も製法は違いますが、同じ葛の根)。黒川本家のマダムにお会いしたところ、お肌もつやつや!風邪もひかれたことがないそうで、黒川本家の吉野本葛には、何か秘密の栄養があるとしか思えません。
そんな黒川本家の本葛粉を贅沢に使用した「吉野本葛もち」。口当たりの滑らかさや、すっと溶けていく喉越しの良さは、何物にも代えがたい体にしみこむ美味しさです。
黒蜜も上品な甘さで、どなたにも喜ばれる味わい。木箱入りで、お見舞いに贈答に、万能手土産としてお薦めです。
下井美奈子さん(スイーツコーディネーター)
多数のメディアで洋菓子情報を紹介する他、講師、商品開発、レシピ提供を行うスイーツコーディネーター。 実家の母が“鎌倉下井お菓子教室”の講師ということから、子供の頃からスイーツの食べ歩きや製菓製作を行う。 一般企業退職後、渡仏しパリRitz Escoffierで料理・菓子のディプロム取得。渡仏中、ル・コルドンブルー、ルノートル、フランス家庭菓子、イギリス家庭菓子など学ぶ。 2年間のロサンゼルス在住中、各国の製菓料理を学ぶ。 All Aboutでは立ち上げ当初からスイーツガイドを担当。共著には元会社同僚で運営していたOL美食特捜隊著「東京美食パラダイス」など。 日本紅茶協会認定ティーインストラクター。
[ウェブサイト] 今週の3つ星スイーツ日本経済新聞 今週の3つ星スイーツ選定委員
鎌倉下井お菓子教室
All About 洋菓子ガイド
Twitter(下井美奈子)
今週の3つ星スイーツ<3つ星スイーツマップ>