お取り寄せの達人のオススメ!
伊藤ライムさん(モデル、料理研究家、シャンソン歌手)
わさびの風味がクセになる、パステルカラーの不思議なふりかけ
田丸屋といえば、静岡県民なら知らない人はいないという140年近く続く老舗のわさびや漬け屋さんです。誰もがご飯のお供として食べたことがあるわさび漬けを思い描き、と同時に口の中に酒粕に漬けられたつ~んと来る辛さが甦ってくるくらいです。上品な木樽に入ったわさび漬けは、高級な贈り物として昔から静岡で不動の地位を築いてきました。
その田丸屋本店から、思いもよらない商品が売られているということを知り、衝撃を受けたのでありました。なんとそれは、手のひらサイズのキュートなデザインのミニボトルに入っている斬新なふりかけ! しかも色はパステルカラー。あの田丸屋さんの商品とは信じがたい趣のふりかけに驚きを隠せなかった私でした。
でも、なんだか楽しそう、と感じ、ご飯にかけて頂いてみました。
見た目のパステル感からはかけ離れた、ツンとする風味が刺激的です。このパルテルカラーも着色料不使用とのことで、どこかに田丸屋さんのこだわりのブレのなさを感じながら、ご飯はどんどんすすんで行きました。
わさびの風味が日高昆布の旨みとさっぱり甘酢の酸味に良く合っています。「Wasabi Furikakeっ酢」という名前も、そもそもふざけています。なんだか不思議な感覚のまま、とにかくご飯はすすんでいきます。
このわさびは静岡の清流の中で育てられているのだそうです。香りと味と鮮度にこだわり、きれいな水が豊富に湧き出す山間の渓谷で栽培されています。山の湧き水の養分だけで11~18ヶ月かけてじっくり育つわさび。まさに森と清流のおくりものです。
古くはわさび漬けは、室暦時代に茎の部分を細かく刻んだものをぬか漬けにして食していたものから始まり、この地に味噌や醤油の行商のために出入りしていた行商人が、この漬物の種々工夫して、塩漬けした細断ワサビに酒粕を混ぜることを考案したのだそうです。さらに商品化して、『わさび漬』と命名して販売したのが始まりと言われています。
明治二十二年に東海道本線が開通した直後に、明治八年から静岡市新通りに漬物屋を開業していた田丸屋初代望月虎吉は文明開化の先端を行く陸蒸気に着目し、それまでの大八車によるわさび漬の計り売りをやめ、サワラで造った丸い円形の化粧樽にわさび漬を詰めて列車の窓から旅人に売り込むという新しい販売スタイルを試みたのだそうです。
このユニークな「樽詰めわさび漬」は旅人たちに大好評を博し、「静岡名産田丸屋のわさび漬」の名は、たちまち全国に広まったのだとか。
伝統を大事に守り続けながら、時代の先端に注目する姿勢はいまも変わらないのだと感じます。時代とともに変化するお客のニーズに応えるべく誕生したのが、この「Wasabi Furikakeっ酢」に他なりません。変わらない商品への誠実な姿勢と、アバンギャルドな精神がこの「ふりかけっ酢」に凝縮されているのだと思います。
ご飯にかけるのはもちろん、いなり寿司の酢飯に混ぜたり、タコのお刺身やスモークサーモンにかけたり、きゅうりとワカメの酢の物に和えてピリッとさせてたりお料理にも出番は多く大活躍をします。お弁当のご飯にもひと振り、つ~んとした美味しさがハマります。「Wasabi Furikakeっ酢」の美味しさと楽しさ、是非一度お試しくださいね。
伊藤ライムさん(モデル、料理研究家、シャンソン歌手)
ファッションモデルとして雑誌、CM、ショー等で活躍した後、1989年渡仏。料理学校「ル・コルドンブルー」に留学し、帰国後は料理家として「伊藤ライムの旅するキッチン」等を出版する他、雑誌やTVでレシピを公開。また、シャンソン歌手として、都内ライブハウス、ディナーショー等のステージに立ち、清涼感漂うシルキーヴォイスで幅広いファンを魅了。2児のお子様をもつスーパーカリスマ主婦!
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