お取り寄せの達人のオススメ!
嶋啓祐さん(フードビジネスデザイナー)
日本三大秘境で生まれた大人気フルーツバター&ケーキセット
日本三大秘境の一つと言われている村が宮崎県の山深いところにあります。「椎葉村(しいばそん)」といい、平家の落人伝説が残るノスタルジックなところです。人口は2300人ほどの小さい村ながらライブラリーカフェやベーカリー、モダンな図書館などがあり、近年は若年移住者も増えていると聞きます。
その村の中心に菓te-ri(カテ―リ)という小さなスイーツショップがあります。休日ともなると遠くは熊本や宮崎市内、そして近隣の町村から家族連れ、カップル、お使いのお子さんが続々と菓te-riにやってきます。彼らのお目当てはフルーツバターとバターサンド!なんですね。
原材料となる地元「高千穂発酵バター」はメタルチェーンと呼ばれるヨーロッパの伝統的製法で作られる、36時間発酵させたバター。そしてマンゴーや日向夏は宮崎県が誇る南国フルーツ。こだわりの技術と特産品を新しい発想で商品化した結果、常に品薄が続く大人気商品に育っていきました。物価高が続くこのご時世、お値段もとても良心的。ちなみに宮崎フルーツバターは、MIYAZAKI FOOD AWARDの2022年度の最優秀賞を受賞しています。
さあ、まずはパンに塗っていただきましょう。トースターで少し焦げ目をつけたパン、またレンジで少し温めたパンにすーっと塗るだけで南国宮崎の香りがふわっと浮き上がるでしょう。バターの香りと重なっておいしいパンがさらに何倍にもおいしくなっていきますよ。
マンゴーバターは高級感漂う上品な味わいに、日向夏バターはその名の通り、夏を感じるすっきりとした爽やかさを感じていただけると思います。日向夏の果実の粒々としたわずかな食感も味覚を刺激してくれます。フルーツバターは数あれど、これは「違う」と感じるでしょう。
この商品を開発した椎葉晶史さんは東京の大手チェーン店で飲食やサービスを学び、若くして地元の椎葉村にUターン。ご実家がお蕎麦屋さんだったこともあり、その隣にお店を開店して、当初は「宮崎バターサンド」を発売し、それがいきなりブレイク。クッキーに挟んだフルーツバターについて聞かれることも多くなってきたことから、フルーツバターそのものを商品化することになったとのことです。
今回は内容も豪華ですよ。まるで菓te-ri商品のオールスターといったところでしょうか。宮崎フルーツバター2個(マンゴー、日向夏)、宮崎バターサンド(塩キャラメル、日向夏、マンゴー、栗-ム、ショコラ、ミルクの6個)に加えてフィナンシェともいえるバターケーキ(柚子2個、栗2個、プレーン1個)を含めたお手頃価格の「おとりよせネット特別バージョン」を作っていただきました。
バターサンドのサクサク感、バターをたっぷり使ったフィナンシェタイプのバターケーキのしっとり感と、おいしさのバリエーションも完璧です。この機会にぜひ椎葉村とその村で作られる大人気の商品を味わっていただければと思います。
椎葉村は私が年に4か月ほど滞在している諸塚村の隣の村で、峠を越えて私もよくお蕎麦を食べに行ったりバターサンド買いに行ったりしています。高千穂観光の際にはちょっと足を延ばして九州山地の秘境ですが豊かな世界を感じていただければ嬉しいです。
嶋啓祐さん(フードビジネスデザイナー)
全国の食材や加工品をPRするフードビジネスデザイナー。自然、風土、生産者、素材、そして料理人とその先にいる顧客、食に関わるすべての方が幸せになるような「フードデザインによる地方創生」を仕事にしている。おとりよせの達人ほか、02年よりオールアバウトにてフレンチガイド、ぐるなびのippinキュレーターを務める。北海道出身。
[ウェブサイト] All About フレンチガイド