
お取り寄せの達人のオススメ!
菅井かおるさん(食と暮らしを楽しむ!「美食手帖」主宰)
ふっくら極厚パイからりんごがトロッ!北海道 砂川で話題のアップルパイ
9月中旬の連休明け、約20年ぶりに北海道を訪れました。今回の旅は初めての愛犬連れです。フェリーの予約に少し苦労しましたが、一度北海道に上陸してしまえば広くて空いている道が多くて、移動はとてもスムーズ。夏から秋へと変わる山の景色を眺めながらの快適な旅になりました。
旅の主な目的地は、函館、神威岬、洞爺湖、支笏湖、ナイタイテラス、十勝岳温泉郷。絶景や温泉を満喫しながら、ゆったりした時間を過ごしました。
そして、今回の旅でどうしても立ち寄りたかった場所のひとつが、北海道砂川市にある「ナカヤ菓子店」さん。動画サイトやSNSでも話題の、看板商品の「ナカヤのアップルパイ」を食べてみたかったのです。
北海道内でも店舗は砂川の1軒だけ。昨年からオンラインショップやふるさと納税でも手に入るようになったそうですが、せっかくなら現地で焼きたてを味わいたいと、旭川・深川方面からの移動の途中に立ち寄りました。
お店に近づくと、外までバターの良い香りがしていました。ドアを開けてお店に入り、まずは番号札を取って順番を待ちます。訪れたのは土曜日で、あらかじめ予約している人や、パイをお目当てにやってくる人達で大にぎわい。でも、混雑していてもスタッフの方々の対応は丁寧で、お店全体があたたかい雰囲気でした。
お店の奥にあるオーブンでは、ガラス越しに焼き上がるアップルパイの様子を見ることができて、待ち時間も苦になりません。焼き色の美しさ、ふっくらとした膨らみ、あの完璧なフォルムを保ったまま焼き上げるのは、きっと相当な技術と手間がかかっているんだろうな……と思いながら眺めていました。
キャンディのように紙に包まれたアップルパイは、見た目にも美しく、手に持つとずっしりとした重み。中には、大きめにカットされたりんごのコンポートがぎっしりと詰まっています。
りんごはトロッとした絶妙な煮加減で、酸味がほどよく残っていて、りんご本来の美味しさが感じられます。パイ生地は何層にも丁寧に折り込まれ、空気をたっぷり含んでいて、サクッと軽やか。りんごの下に敷かれたアーモンドクリームがまろやかさを、上に塗られたアプリコットジャムが上品な甘みとつやをプラスして、噛みしめるたびにミルキーなバターの香りが広がります。
繊細な食感と香りで、大きめサイズでもひとりでぺろりと完食してしまえる美味しさ。むしろもう1個買っておけばよかった……と思ったほどです。ぜひみなさんにもお取り寄せで味わっていただきたい、おすすめの商品です。

菅井かおるさん(食と暮らしを楽しむ!「美食手帖」主宰)
埼玉県出身東京都在住、高校生と中学生のママ。大学在学中より華道・池坊(師範免許取得)、茶道・裏千家を学ぶ。金融機関退社後ジャパンホームベーキングスクール、辻クッキングスクール、長沼静きもの学院等で学ぶ。数年前にプリザーブドフラワー&生花アレンジメントのディプロマを取得。「食を楽しむことが生活を楽しむことにつながる」がモットー。調理師免許を持つ母の影響もあり、歳を重ねるごとに食への執着は増すばかり…
[ウェブサイト] 美食手帖
