お取り寄せの達人のオススメ!
嶋啓祐さん(フードビジネスデザイナー)
とびっきり濃厚な山ぶどうジュースを岩手は田野畑村に発見!
岩手県三陸海岸北部に位置する田野畑村。このエリアは良質な海流に恵まれ、たくましく育つ海産物と、豊富な森林資源から生まれる山の幸とが出会う場所でもあります。人間と自然が共存し、お互いの価値を高めているということを感じる、私も大好きなところなのです。
村では古くから育つ山ぶどうを自然のままに搾った、ヘルシーなジュースやワインといった商品を出してきました。山ぶどうにはアントシアニンや鉄分、カルシウムが豊富に含まれているといわれています。
山ぶどうには、生でいただくぶどうにはない酸味と若干の苦味があります。山ぶどうをそのまま食べても、もしかしたら「おいしくない~」と感じてしまうかもしれません。
しかし、ジュースにすることにより種や厚い皮を取り除き、味わいを平準化することにより添加物を加えなくても、濃厚ですが口当たりのよい味わいになるのです。
私もかつてレストランを経営していたときに料理長が田野畑のぶどうジュースを使い、鴨のローストに添えるソースに作っていたことを思い出します。
それは爽やかなジュースというよりは、濃くて深みのある濃厚な果汁なのです。ですから一度にたくさん飲むと、おなかがいっぱいになってしまいます。
今のような寒い季節には、山ぶどうジュースのお湯割りがおススメです。グラスに三分の一ほど注ぎ、そこに熱いお湯を加えるとちょうどいい温度になり飲みやすくなります。
シナモンで香りつけても面白いかもしれません。お風呂上りには炭酸水で割るとキモチのいい爽快感が味わえるでしょう。
料理にもしっかりと使えます。バターを溶かしてそこにジュースと赤ワインビネガーを加え軽く沸騰させます。煮詰めないで仕上げるさらっとしたソースは、鶏モモ肉やローストポークに添えると見た目もよく、食卓に心地よい香りが湧きたちます。
デザートとの相性をみるなら、フルーツとヨーグルトでしょうか。私ならイチゴ、みかん、ヨーグルトを深皿に盛り付けて、コップ一杯の山ぶどうジュースを注ぎます。蜂蜜を垂らすと極上のデザートの完成です。
いろいろと書きましたが、まずはそのまま飲んでみてください。深い自然の味わいが、身体中に染み込んでいくのがわかると思います。寒い季節にしっかりと栄養取るのに田野畑村の山ぶどうジュース、おススメです。
嶋啓祐さん(フードビジネスデザイナー)
全国の食材や加工品をPRするフードビジネスデザイナー。自然、風土、生産者、素材、そして料理人とその先にいる顧客、食に関わるすべての方が幸せになるような「フードデザインによる地方創生」を仕事にしている。おとりよせの達人ほか、02年よりオールアバウトにてフレンチガイド、ぐるなびのippinキュレーターを務める。北海道出身。
[ウェブサイト] All About フレンチガイド