お取り寄せの達人のオススメ!
市川歩美さん(ショコラコーディネーター・チョコレートジャーナリスト)
ラブリー・美味しい・福岡の素材をいかしたショコラに注目!
2月10日の夜。松屋銀座のバレンタインイベントのトークショー後に、会場内で出会ったのがこちら。「アトリエ・キュイエール」のチョコレートです。出会ってすぐにおいしそうな気がしました。丁寧なハンドメイドです。心をこめて作られていることや、やさしさや、繊細な感性は、チョコレートの佇まいからそっと伝わってくることがあります。
福岡のチョコレート専門店「アトリエ・キュイエール」がオープンしたのは、2017年12月。まだオープンして日が浅く、東京のバレンタイン催事に出店したのは今回が初めてでした。
チョコレートを作っている山崎陽子さんはパティシエの経験が長いのですが、数年前、フレデリック・カッセルさんのチョコレート(バニラの産地別ボンボンショコラのセット)に出会い「こんなチョコレートが作りたい!」と感激、知り合いのシェフを手伝ったり、多数の講習会に参加しながらノウハウを取得、2015年からチョコレートを注文販売をしてきました。
私が出会った「スペシャルBOX」は、スペシャリテを集めたセットです。写真から伝わるでしょうか、繊細な手作業で作られています。お聞きすると、なんだかもう何から何まで山崎さんがアトリエで作っています。例えば「あまおうショコラ」の中のイチゴのピューレもアトリエメイド。地元福岡のあまおうを農家から入手する段階から山崎さんが行います。
気分が明るくなるデザインも魅力で、赤いドーム型の「くちどけショコラ」は、筆でピンクのラインをシュッ、白いラインをシュッ。一粒ずつ細かい手作業を重ねているため、全てニュアンスが違います。深い赤のグラデーションが私は好き。
4種のうち、柚子にカボスをあわせた「YUZUショコラ」は、カボスの果汁と果皮を加えて、柚子の味の奥行きを出しています。地元の農家の方から「今年のは香りがよくて美味しいよー」と言われた柚子の美味しさを伝えるために、カボスを加えることを思い付いたそう。
「ソミュールエスプレッソキャラメル」は小さなカカオ型、エスプレッソ入りキャラメルショコラはソミュールが加わり香り良く。沖縄の塩を少し加えているそうですが、サイズとお味のバランスがありそうでないです。
「あまおうショコラ」は、ホワイトチョコレートのシェル(外側)が薄く、繊細にパリンと割れます。底にダークチョコレートを使っているのがうーん、なるほどいいなぁ、なのです。ぜひみなさん、体験してみてください。
お店は天神から徒歩5分、大名エリアにあります。福岡に行きたいなーと思ってしまいました。夏は未定ですが、5月半ばくらいまでは「スペシャルBOX」がオンライン販売予定。福岡にすぐ行けないみなさん、ぜひどうぞ。
市川歩美さん(ショコラコーディネーター・チョコレートジャーナリスト)
大学卒業後民間放送局に入社、ディレクターとして多数の番組を企画・制作。ショコラ愛好家歴は25年以上で、現在はチョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターとして雑誌、ラジオ、TV、情報サイトなどで活躍。東洋経済オンライン執筆者、オールアバウトのチョコレートガイドもつとめる。チョコレート情報サイト「The Chocolate Journal」を主催。
[ウェブサイト] Chocolat Lover's Net*The Chocolate Journal