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スイーツなかのさん(スイーツ芸人)

老舗洋菓子店が作る!150年ぶりにリメイクした名作ケーキ!

 シブースト(角)

よろスィーツ! スイーツ芸人のスイーツなかのです。

秋が近づくと食べたくなるケーキ「シブースト」。お菓子に詳しい人だと食べたことがあるかもしれないけど、ショートケーキやモンブランなどに比べると、一般的な認知度はそこまで高くないと思います。

シブーストの歴史は古く、19世紀中頃にフランスで誕生したと言われています。考案した菓子職人さんの名前がシブースト氏ということもあり、そのままお菓子の名前に。

簡単にどんなケーキか説明すると、パイ生地にフルーツとクリームを合わせ、その上をこんがりとキャラメリゼしたつくり。

ここで、注目したいのが、クリーム!

生クリームやホイップクリームではなく、「カスタードクリーム」に「ゼラチン」や「イタリアンメレンゲ」を合わせた特製のクリームなのです。これが、シブースト氏が考案した「クレーム・シブースト」というもので、このケーキの主役と言ってもいいくらい大切なところ。

日本でシブーストを手がけるお店も増えましたが、やっぱりここのシブーストは外せない!と思うのは、ブールミッシュ。1973年に誕生した老舗洋菓子店で、日本の洋菓子の歴史を語る上では欠かさない名店です。

オーナーシェフの吉田菊次郎さんは、お菓子の世界で知らない人はいないほど著名な方。ぼくも昔お会いした時は、やさしい語り口でお菓子のお話を伺えて、とても嬉しかった思い出があります。

ブールミッシュのシブーストは、お店のスペシャリテと呼ばれるほど、看板のお菓子。その昔、吉田シェフがパリで修行をされていた時に、古い文献を読んでいたところ、「クレーム・シブースト」のレシピと出会い、それを約150年ぶりに再現したのが、ブールミッシュのシブーストなのです。

はじめて食べたときは、なんて美味しいケーキがあるんだ!と感動したくらい、クリームとリンゴとパイの一体感に心を掴まれました。

一番上は、ふんわりとなめらかで、上品な舌触りのクレームシブースト。その下に、リンゴを合わせたカスタードプリンのような生地があり、いっしょに食べたときの甘さやくちあたりなど、相性が抜群にいい!

リンゴはバターでソテーしてあって、リンゴとしての美味しさをしっかりと楽しめるところも嬉しく、秋にぴったりの味わい。

表面のキャラメリゼした香ばしさや、底のパイ生地のサクッとした食感も素晴らしいアクセントで、ひと口食べると長く愛されてることがよくわかります。

初めてシブーストを食べる人にも、秋のスイーツを食べたい人にも、おすすめしたいケーキです。

ナイスィーツ!

スイーツなかのさん(スイーツ芸人)

東京都立川市生まれ。早稲田大学卒業後、吉本興業に所属。子どもの頃から好きだったお菓子を独学で勉強し、唯一無二のスイーツ芸人として活動をはじめる。10年間吉本で活動後、特注のパンケーキハットをトレードマークに幅広く活躍中。
老舗からコンビニまで多ジャンルの和洋菓子を一万種類以上食べ歩き、その確かな知識と情報で「林先生の初耳学」「メレンゲの気持ち」「スクール革命」など多数テレビ番組に出演。西武渋谷店では自ら企画した催事「奥渋ギフト」を開催、行政と取り組んだ監修商品を発売するなど、幅広いシーンで活動している。

[ウェブサイト] スイーツ芸人スイーツなかののお菓子な日記
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