お取り寄せの達人のオススメ!
松浦達也さん(フードアクティビスト/ライター/編集者)
あら挽き肉×肉汁×白ごはんの相性が最高!ハンバーグ
「みんな大好き!」なメニューはさまざまおいしさを内包する懐の深さがあります。カレー、から揚げ、パスタ……。高い素材をぜいたくに使ったていねいなおいしさから、味つけや工程を工夫したおいしさまで、幅の広いおいしさでハレの日のごちそうから、日常の食卓までを彩ってくれます。
そんな「みんな大好き!」の代表選手と言えばハンバーグ! 牛や豚などの肉の種類や、あら挽きから細挽きなどの挽き方、スパイスや味つけまで含めると無限のバリエーションがありますが、ジューシーな肉にスパイス香る南の島のハンバーグといえば、石垣島はやえやまファームの「南(ぱい)ぬ豚 網脂ハンバーグ」。
石垣島の「南ぬ豚」は父豚が純血アグーという沖縄の土着畜種に西洋豚をかけあわせた、交雑アグー種。
肉の味はよく血統と肥育期間、それに飼料で決定されるといいます。固定された血統の豚を少し長く育て、パイナップルの絞り粕とふすまをブレンドした発酵飼料や紅芋などで育てた肉をあら挽きにして力強い口当たりと旨味を演出しながら、網脂で旨味と肉汁を包み込んだのが、「南ぬ豚 網脂ハンバーグ」です。
あら挽きのミンチは箸でも切れるやわらかさなのに、肉の食感と風味をしっかり味わうことができる上、さらりと口溶けのいい脂があふれます。もはや肉汁自体がソースかと思えるほどきっちり味は決まっているので、ソースはかけるとしても少しだけにして、好みで胡椒などを軽く振るくらいが大人の嗜みかもしれません。
なんてもののわかった大人のようなふりをしたことを書きましたが、実はこのハンバーグ、少し行儀の悪い食べ方が最高においしい。とりわけ、コシヒカリやミルキークイーンなど、もっちりとした甘い白米にワンバウンドさせて頬張ると、ひと噛みごとに幸せが押し寄せてきます。
いま、味わいを想像したあなた、想像だけで済ませたらもったいない! 網脂に包まれたこのミンチ肉の塊は、日常の食卓を一段も二段も底上げしてくれる幸せなハンバーグなのです。
松浦達也さん(フードアクティビスト/ライター/編集者)
調理の仕組みや科学、食文化史などを踏まえ、料理誌・一般誌・新聞・書籍・Webまで幅広く執筆・編集を手がける。テレビ等で食トレンドやニュース解説も。著書『大人の肉ドリル』は肉好きのバイブルとしてロングセラーに。他『新しい卵ドリル』(以上マガジンハウス)、『ハイボールとつまみ』(主婦の友社 ※監修)や、共著も審査員をつとめるレストラン年鑑『東京最高のレストラン』(ぴあ)ほか多数。マンガ大賞選考員、日本BBQ協会公認BBQ上級インストラクターでもある。
[ウェブサイト] 食とグルメ、本当のナイショ話 -生産現場から飲食店まで-(Yahoo! ニュース個人)