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井出留美さん(食品ロス問題ジャーナリスト)

くるみたっぷり、とろけるメレンゲ。“くるみの里”の老舗で作られる優しいお菓子

 くるみの初恋

義父母の住む長野県東御市(とうみし)。2004年、北佐久郡北御牧(きたみまき)村と小県(ちいさがた)郡東部町が合併してできた市なので、地名は耳慣れないかもしれません。東京から新幹線で行くと、軽井沢駅か佐久平駅で降りて車で行けるところにあります。

東御市にある海野宿(うんのじゅく)という、江戸時代の宿場町も「日本の道100選」として知られています。また、シャインマスカットや巨峰など、ぶどうの産地でもあり、ワイン特区として個性豊かなワイナリーも数多く出店しています。

その東御市で「お菓子」といえば「御菓子処 花岡」。しなの鉄道の田中駅から歩いてすぐのところに店舗があります。なんと大正元年(1912年)から110年以上もお菓子をつくり続けているそうです。

長野県は全国でいちばん、くるみの生産量が多い県。中でも東御市は「くるみの里」とも言われています。

老舗菓子店「花岡」には、そんな自慢のくるみをふんだんに使ったお菓子のラインナップが多くあります。

たとえば濃厚なハードタイプのチーズケーキとくるみたっぷりのさっくりクッキーを合わせた「胡桃の醍醐味」、くるみ型のもなかにキャラメル風味のあんが詰まった「くるみるく」、キャラメリゼされたくるみがたっぷり入った一口サイズのクッキー「くるみキャラメル」などなど。

中でも私が好きなのが「くるみの初恋」。

このお菓子を食べる前、あえて、くるみのお菓子を買うことはありませんでした。ナッツ類の中でも、くるみって粒が大きいし、気軽に食べるって感じではなかった。でも、この「くるみの初恋」は、気軽に食べられる感じ。

丁寧に泡立てたメレンゲを使っており、口の中に入れた瞬間はサクサクっとしているんですが、そのあと、シュワーっと、とろけていく感じ。とろけるだけじゃなくて、くるみの噛みごたえもあるので、満足感が得られます。

甘さの中に、くるみのほろ苦さと香ばしさが混じり合って、なんとも複雑な、まさにネーミング通り「初恋」の味。ふんだんにくるみを使っているのに、重たい感じはせず、むしろ、軽やかな印象。軽いし、3週間以上、日持ちするので、お土産にもぴったり。

1袋から気軽に買えるのもいいです。2袋入り、3袋入り、4袋入り、6袋入りなど、化粧箱に入れてセットにして贈答品としても使えます。会社のお土産として配るのにも小袋で使いやすいです。

秋はくるみの旬の季節。ぜひ、おとりよせしてみませんか。

井出留美さん(食品ロス問題ジャーナリスト)

ライオン(株)、JICA海外協力隊、日本ケロッグ等を経て独立。食品ロス削減推進法成立のきっかけを作った。著書に『食べものが足りない!』『食料危機』『あるものでまかなう生活』『賞味期限のウソ』『捨てないパン屋の挑戦』(第68回青少年読書感想文全国コンクール課題図書)他。第二回食生活ジャーナリスト大賞食文化部門/Yahoo!ニュース個人オーサーアワード2018/令和二年度 食品ロス削減推進大賞消費者庁長官賞受賞。

[ウェブサイト] office 3.11
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