生キャラメルの羊羹 4個入り
百花園
ここ数年、羊羹が楽しい! 今や羊羹は黒くてどしっとした棹物だけでなく(それはそれで好きだけど)、日本中でさまざまに進化しています。和菓子店からコーヒーロースタリーまで、使う食材もデザインもフリースタイル、心躍る羊羹にあちこちで出合えるのです。
中でも気に入っているのが「百花園」の「生キャラメルの羊羹」。その名の通り、生キャラメルと羊羹、二つのお馴染みのお菓子が和洋の枠を軽く飛び越え、奇跡のフュージョンを味わわせてくれます。
新潟に店を構える「百花園」は1882年(明治15年)創業。明治天皇の地方巡業の際には2度も和菓子を献上したという由緒ある和菓子屋です。生キャラメルの羊羹を発明したのは5代目となる、太田新太郎さん。
「伝統に学びながらいつも新しいことに挑戦し続けてきた先代たちに少しでも近づきたい、そしてできることならその壁を越えたいんです」。
そんな思いから、和菓子の腕を磨くのはもちろん、和菓子の可能性を広げるべくフランスに飛び、パティスリーやレストランデザートも経験したとか。柔軟に新しい伝統を紡ぎだします。
この羊羹が生まれたきっかけは、カリフォルニア・くるみ協会のコンクール。15年ほど前に和菓子部門にケーキのようなデザインの和菓子を出品したそうで、その一部として作ってみたのが生キャラメル羊羹だったというわけです。
とはいえそのまま商品にするわけではなく、そこからもっとおいしくと、味わいも食感も理想をとことん追って。キャラメルの甘さや苦味、生クリームやバターの量など地道に試作を重ね、今の配合を見出したといいます。
決め手は生キャラメルに使う地元新潟・佐渡「佐渡乳業」の「佐渡バター」。
佐渡の豊かな自然の恵みに育まれた新鮮な牛乳を使った、優しくミルキーなこのバター、東京のトップパティシエも注目する逸品ながら大量には作れないため、当初は地元のお菓子屋でも手に入れづらかったそう。今は直接仕入れられるようになり、他にない豊かな味わいを叶えています。
ゆっくり少しずつ焦がして香ばしさとコクある甘みを引き出した佐渡バター入り生キャラメルを、白羊羹に練り合わせた生キャラメルの羊羹。揺れる一片を口に運べば、ぷるりまったり、いつもの羊羹より柔らかでレアな口当たり。
羊羹と生キャラメルのいいとこ取りをしたみたいなテクスチャーに、添えられたいちじくがプチプチと味も食感も彩っていきます。舌に生キャラメルのビタースイートと羊羹の甘さがまろやかにとろけ広がって生まれる、まろやかな旨味がたまりません。
またこちら、羊羹には珍しい舟形カップ入り。包丁要らずで気軽な上、一本食べなきゃというプレッシャーもありません。しかも個包装で、舟形カップはフチを広げるとお皿状になるから、食べたくなったらいつでもどこでも羊羹タイムを楽しめます。
毎日のおやつにも贈り物にもぴったり、今のライフスタイルにすっと寄り添う羊羹です。
更新日:2021年11月09日
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