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嶋啓祐さん(フードビジネスデザイナー)
島根県は出雲大社のお膝元が誇る、まさにご縁の和スイーツはこれだ!
島根県が誇る観光地と言えばまずは出雲大社が挙げられます。様々なかたちの「縁結び」がご神徳の出雲大社。60年に一度の遷宮が終わったあとも全国からの参拝客が絶えない、まさに誰もが知る、日本を代表するパワースポットだといえるでしょう。
さて、その出雲地方に代々伝わるのが、今回ご紹介する「ぜんざい餅」です。ちなみに漢字に直すと「神在餅」なんですよ。そう、「じんざいもち」です。これが出雲弁のなまりで「ぜんざい餅」になったと言われています。これだけでも縁起物として十分な魅力がありそうです。
坂根屋五代目こと坂根壮一郎氏は明治5年創業以来の伝統を大切に継承し、現代風に甘みを抑えた甘みに改良し、心地よい食感を味わえる「ぜんざい餅」を開発。出雲大社鳥居前に連なる神門通りに店を構え、多くの観光客をおもてなししています。
坂根屋では創業以来、脈々と保ってきた地域の農家さんとの結びつきを15年前よりさらに強化し、できうる限りの地産地に努めています。特に小豆は風味、大きさ、皮の薄さが突出した出雲産大納言小豆を贅沢に使っています。
ぜんざい餅の一番の特徴は、口にぴったり収まるサイズ感とやさしい甘さにあります。強すぎず弱すぎず、小豆の食感もやんわりと残された上品な味わいです。ふたくちでちょうどよく収まるのも、旨みを感じれられるように考えられているとしか思えません。
もちろんそのままでおいしくいただけますが、 夏の季節は少し冷やしてみても楽しめます。餅の部分も硬くならず、ひんやり感が心地良く感じると思います。またレンジで15秒ほど温めると、お餅部分のふっくら感が楽しめると思います。出雲はお茶の名産地としても有名です。夏は冷やした緑茶がぜんざい餅の甘さとマッチして味わいはぐっと印象深くなるでしょう。
この夏の手土産、お中元、そしてホームパーティーのデザートなど喜ばれること間違いなし。なんといっても縁結びの「ぜんざい餅」ですから。
嶋啓祐さん(フードビジネスデザイナー)
全国の食材や加工品をPRするフードビジネスデザイナー。自然、風土、生産者、素材、そして料理人とその先にいる顧客、食に関わるすべての方が幸せになるような「フードデザインによる地方創生」を仕事にしている。おとりよせの達人ほか、02年よりオールアバウトにてフレンチガイド、ぐるなびのippinキュレーターを務める。北海道出身。
[ウェブサイト] All About フレンチガイド