お取り寄せの達人のオススメ!
甲斐みのりさん(文筆家)
ふんわり、しっとり、とろん、3つの食感を楽しめる生チーズケーキ
観光案内パンフレットを監修するため、昨年から宮崎県川南町に通っています。初めて町を訪れたとき、地元の方が最初に案内してくださったのが、町一番の老舗菓子店「押川春月堂本店」。昭和元年に和菓子屋として創業し、3代目に代替わりした今では、和菓子と洋菓子どちらもを手がけています。さらに本店の向かい側にある姉妹店「オルキデ」では、手作りパンも販売しています。
お菓子やケーキの種類が豊富で、一つ一つゆっくりと見始めたのですが、その間 にも途切れることなく次々とお客様がやってきて、ショーケースを指差し注文しています。私もたくさんの人が集まるショーケースの前に行ってみると、そこには「とろける生チーズケーキ」の文字。細長のホイルに入った、目にするだけで心ときめくケーキが並んでいます。
基本は、プレーン、チョコ、マンゴー、日向夏、宮崎らしい素材を含む4種類の味。それから、苺や栗をトッピングした華やかなものも。手みやげにするのか、家族みんなで食べるのか、多くの人がまとめ買いしていました。
「とろける生チーズケーキ」初体験の私は、スタンダードなプレーンを選んで、ホテルの部屋で味わうことに。お店の方にどのように食べるのがいいか尋ねると、もちろん切り分けて もいいのですが、スプーンですくってそのまま食べるのがおすすめとのこと。
旅先でキッチン用品がないこともあり、おすすめの通り、思いきり大胆にスプーンでケーキをすくって、口を大きく開けてぱくり。デンマーク産のナチュラルチーズ「ブコ」をたっぷり練りこんだ生地と、北海道産の純正クリームを使ったまろやかな生クリームの組み合わせが、口の中で、ふんわり、しっとり、とろりと、3重の食感を奏でます。
のんびりとした休日、春の日差しに包まれて、ふかふかのふとんの中で、とろんとまどろむときのような心地よさ。食べ終えたあと、優しい気持ちになれるんです。なるほど。これはご近所にもお裾分けしたくなるし、家族みんなで賑やかに楽しめるケーキ。 味のバリエーションもあるから、複数個まとめ買いしたくなるのが分かります。
お取り寄せは、できたてを急速冷凍したものが届くので、冷蔵庫れ4~5時間置いて半解凍状態でどうぞ。移動中にほどよく食べごろになり、スプーンを使ってざっくり取分けられるので、気のおけない友だちや家族と過ごす、春のピクニックのおやつにもぴったりです。