お取り寄せの達人のオススメ!
菅井かおるさん(食と暮らしを楽しむ!「美食手帖」主宰)
期間・数量限定!山梨県上野原の郷土料理「せいだのたまじ」味の幻のポテトフライ

昨年末、山梨市にある「ほったらかし温泉」という日帰り温泉施設へ行きました。
ここは、温泉マニアならずともきっと一度は訪れたいと思う、富士山と甲府盆地を見渡せる露天風呂がある温泉です。想像していた通り、広い露天風呂に圧巻の景色でした。
エリア内に、「温泉市場しんせんやまなし」というお土産屋さんがあり、生信玄餅というポップにひかれて入店しました。お店の中には、山梨県産のフルーツやワイン、お菓子、以前石和温泉で出合ったにんにくトマトラー油など、特産品が所狭しと並んでいて、山梨中の逸品が集まっている感じでした。
お店の奥の方まで進むと、期間・数量限定のためなかなか出回らないと聞いていた、「せいだ芋のポテトフライ」が陳列されていました。山梨県上野原で収穫されるせいだ芋の魅力発信に取り組まれている、地元商店の「近江屋ながおか」さんが、2020年から販売しているスナック菓子です。
真空フライ製法という低温でじっくり揚げる製法で、お芋の風味や栄養価を損なわずに特長を引き出している商品です。
せいだ芋はじゃがいもの別名で、江戸時代にじゃがいもの栽培を奨励し、人々を飢饉から救った代官の名前にちなんでいるそうです。上野原にはじゃがいもの神様「芋大明神」が祀られるなど、その歴史がしっかりと残っています。
味は全部で4種類あり、白のパッケージが、せいだ芋のやさしい甘みを引き立てた塩味。黒のパッケージが、上野原の郷土料理せいだのたまじ味。黄色のパッケージが、甲州ワインに合うチーズと黒胡椒味。赤のパッケージが、柚子の香りと旨みのある辛さの柚子と唐辛子味です。
以前談合坂SAで、とても美味しい手づくりの上野原産ゆずとうがらしを購入したことがあったので、柚子と唐辛子味と迷いましたが、「せいだのたまじって一体どんな味なのだろう?」という興味が勝って、せいだのたまじ味を購入しました。
せいだのたまじは、小粒のじゃがいもを皮ごと味噌と砂糖で甘辛く炒め煮にした料理だそうです。ポテトフライはサクサクと心地よい噛みごたえで、さらさらと口どけがよく、お芋の風味がしっかり残っています。お味噌のコクと甘さが口の中に広がって、隠し味のお醤油の香ばしさが感じられ、どこか懐かしい素朴な味わいで誰からも好まれそうです。
毎年、その年に収穫したせいだ芋を使っているので、期間・数量限定の商品です。人気が高く、あっという間に売り切れてしまうことも多いので、見つけたときがまさに食べどきですよ。
菅井かおるさん(食と暮らしを楽しむ!「美食手帖」主宰)
埼玉県出身東京都在住、高校生と中学生のママ。大学在学中より華道・池坊(師範免許取得)、茶道・裏千家を学ぶ。金融機関退社後ジャパンホームベーキングスクール、辻クッキングスクール、長沼静きもの学院等で学ぶ。数年前にプリザーブドフラワー&生花アレンジメントのディプロマを取得。「食を楽しむことが生活を楽しむことにつながる」がモットー。調理師免許を持つ母の影響もあり、歳を重ねるごとに食への執着は増すばかり…
[ウェブサイト] 美食手帖